さまざまな分子や細胞を可視化するバイオイメージング技術は、医学、生物学研究を進めるうえで非常に重要な技術として需要が高まっています。とくに、分子や細胞の詳細な動態を捕らえることが必要な難治性の疾患研究や、それら疾患に対する治療薬や治療法の開発を効率良く進めていくうえにおいては、生化学的なアッセイに加えてバイオイメージング技術を自在に活用することが今では不可欠といえるでしょう。
 そこで公的研究機関や製薬企業の研究者が、バイオイメージング技術を有効に活用することの一助と成ることを目的に、産学の機関が一体となって本セミナーを開催することにいたしました。本分野の第一線でご活躍中の先生方からはバイオイメージング技術を活用した最先端の研究成果をご発表いただき、一方関連技術を保有する機器・試薬企業からは、研究の基盤を支える多彩なイメージングの最新技術をご紹介いたします。さらに、隣接会場ではポスター発表ならびに展示会を開催し、産学の研究者や技術者どうしが交流ならびに情報交換を深める場を提供させていただきます。

 バイオイメージング技術は、現在in vitroからin vivoへとイノベーションの目覚ましい進展とともに新しい展開が見せつつあります。そこで、開催初日の5月11日(木)は、ライブセル(生細胞)を対象とした蛍光・発光イメージング技術を、疾患発症にかかわる複雑な分子ネットワークの経時的解析から受容体等を標的とした治療薬のスクリーニングまで、疾患研究や創薬の現場で役立つという観点からご紹介いたします。
 また開催二日目となる5月12日(金)には、基礎研究成果をステップに臨床応用へと向かうトランスレーショナルリサーチにおいて欠かせないイメージング技術として、細胞からさらにヒトの生理状態を反映した解析対象である小動物や、診断技術・臨床開発に不可欠な人体を対象としたin vivoバイオイメージング技術についてご紹介します。午後過ぎまでは、蛍光・発光を用いたin vivo解析法についてセッションを設け、ポスター発表を挟んで、PETやMRIを用いた核医学的手法によるin vivo解析法を取り上げることにいたしました。
 とくにIn vivoイメージングの活用が最も進んでいる事例として、脳神経疾患研究から薬理・薬物動態解析や再生医療等の開発等を、技術的なポイントとともに専門家にご紹介いただきます。

 これからバイオイメージング技術を取り入れようと考えている研究者にとって役立つ基本的知識から、これまで利用してきた技術にさらに磨きをかけ自身の研究に有効に取り入れていこうという研究者まで幅広い方を対象とし、基礎研究から臨床応用へと至る研究の一連の流れにおいて、バイオイメージングの活用ポイントを俯瞰することができ、さまざまな技術の有用性と活用の可能性を探ることができる充実のプログラム構成といたしました。

会   期 : 2006年5月11日(木)、12日(金)
会   場 : コクヨホール
東京都港区港南一丁目8番35号
オーガナイザー: 斎藤 尚亮(神戸大学バイオシグナル研究センター教授)
小林 英司(自治医科大学分子病態治療研究センター 教授)
西村 伸太郎(アステラス製薬株式会社研究本部創薬推進研究所

       先端技術研究室長)
開 催 内 容 : 講演会、ポスター発表、展示会
参 加 費 :    無 料
(必ず事前登録が必要です。お申し込み方法はこちらをご覧ください)
定   員 :
一日開催あたり300名(定員に達し次第、締め切りとさせていただきます)
主催・運営 : ダイアローグ株式会社